大統領専用車

最多採用車種

アメリカ大統領の専用車として、ウッドロウ・ウィルソンが第一次世界大戦の戦勝記念パレードでキャデラックのオープンカーを使いボストンまでパレードして以降、カルビン・クーリッジやフランクリン・D・ルーズベルトなどが使用した他、第二次世界大戦後もハリー・S・トルーマンやドワイト・D・アイゼンハワー、ロナルド・レーガンやジョージ・ウォーカー・ブッシュ、そして2009年に就任したバラク・オバマに至るまで、長年に渡りライバルのパッカードやリンカーンとともに大統領専用車として使用されており、最も多く大統領専用車に採用されたブランドとなっている。

なおブッシュ前大統領は、2001年1月20日の自らの就任パレードに合わせて納入されたドゥビル・リムジンの対地雷、防弾装甲が施された特装車を大統領専用車として使用し、2005年の2期目就任時には新たにDTS・リムジンが大統領専用車として納入され、2009年1月20日に任期が終了するまでの間使用した。

現在

2009年1月14日には、1月20日に就任するオバマ大統領専用車としてDTS・リムジンの新型特装車が一般公開された。この新しいDTS・リムジンは、前任者のブッシュ前大統領専用車のDTS・リムジンと比べ装甲がさらに強化された他、最新の通信機器が装備されたが、これらの装備で車重が増したために最高速度は時速100キロ程度であると発表されている。この車のシャシーにはGMC・トップキックのものが使用されており、ディーゼルエンジン車である。

また、フロントノーズの国旗と大統領紋章旗が夜間にLEDでライトアップする新機能が追加された他、負傷時の対応を考え、オバマ大統領の血液が車内に常に用意されている。

なお、かつては大統領就任パレード用のオープンカーも併せて用意されていたが、テロリストの対戦車砲などの重火器による襲撃を防ぐことが困難なため、現在は用意されていない。